スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

4月, 2010の投稿を表示しています

電子書籍の衝撃 本はいかに崩壊し、いかに復活するか?

佐々木俊尚『電子書籍の衝撃 本はいかに崩壊し、いかに復活するか?』(→ ディスカヴァー デジタルブックストア )読了。電子書籍の本なので、生まれて初めて、電子書籍の形式で本を読んだ。 今年の3月は、山のような書類を電子化しようと決意して、黙々とスキャン作業に取り組んだ。すでに niji wo mita: 電子化作業:上から下へのTL で記したように、これが生活の質や研究の質をただちに上げるようなことは想定しにくいが、物理的スペースは明らかに生まれたし、論文に関して言えば正確さに留保はあるものの全文検索ができるようになった。 そうやって電子化自体の作業が進むと、当然のことながら今度はそれをどうやって読んだり利用したりするか、ということに興味が移る。A4にコピーした論文をそのままスキャンすると、横長の画面には合うがiPod Touchには合わないなどのきわめて具体レベルに落とし込んだ議論もあるが、それはまた別の機会に書きたい。 * * * * * 本書を読む興味の方向性は、自分でコピーした論文や書類だけではなくて、出版システムや本を読む行為自体など、もうちょっと大きな視点でこの現象を俯瞰してみたかったからだった。 キンドルやiPadのような電子ブックを購読するのにふさわしいタブレット。 これらのタブレット上で本を購入し、読むためのプラットフォーム。 電子ブックプラットフォームの確立が促すセルフパブリッシングと、本のフラット化。 そしてコンテキストを介して、本と読者が織りなす新しいマッチングの世界。 (pp.678-679) アマゾンのキンドルとアップルのiPadの戦いは面白かった。キンドルの方が「読書」に特化したデバイスで、目に優しくモバイルデバイスとPCとでしおりの同期が取れるといったあたりに興味が惹かれる。が、この戦いは既存の「読書」行為に近づく戦いではなく、新しいビジネスモデルの覇者を奪い合うものであるから、我々一ユーザーは雌雄が決するのを待つほかないのかもしれない。 セルフパブリッシングと本のフラット化は、本の流通の多様化を促進するとのこと。乱暴にまとめれば、再販制度に支えられたマスな商売はもはやダメなので、ソーシャルネットワークサービスなどを使ってニッチな世界が今後は展開するとのこと。その時に、タブレットとタブレットを介したビジネスが下支えとなるとの話だった。

追悼にグッと来るお年頃

映画クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁 を子どもと見る。どうということないベタな内容だが、地味に面白い。ひと夏の冒険をして、異世界から戻ってくる、で決めゼリフは「早く大人になりたい」、全部それどこかで見た(笑)!のにやっぱりぐっと来ちゃうんだよねえ。まあ僕はと言えば冴えない30代後半男性であって、小学生のよく分かんない全能感にあふれた夢をなんら実現していないところに、人生の醍醐味があるような気がしてならないわけですが。 スタッフロールの最後に、「臼井儀人先生、これまでどうもありがとう」的なメッセージ。昨晩の忌野清志郎といい、追悼メッセージにグッと来るお年ごろに。

恩赦 for me, for you, for us

山形にとって、よそ者で流れ者の我々夫婦 弱点はもちろん、子供を見てくれるジジババがいない だから夫婦だけでどこかにでかけられない 共働きをしたいけど 保育園の待機児童の多さは東北No.1 地元就職を希望しないのは自分で選んだことだけど 子供を見てくれるジジババがいない (nijiwomita/歌詞:ジジババがいない /うたまっぷ歌詞無料検索) そんな我々ですが、矢野顕子の一件では、どうしてもということで元同僚夫婦に頼み込んで子どもを見てもらった。子供をふたりとも預けて夜外出は初めて。子どもも親も、元同僚夫婦も、みんな緊張してだけど、少なくとも子どもも親も超満足。元同僚夫婦には本当に感謝。 * * * * * 転勤族でうちと同じような悩みを持っている家はあるはず。山形県の平均所得の低さを反映してか、自分の生涯賃金に不安を抱く家も多いはず。いや、山形県関係なく転勤族とは決して裕福ではない。この先転勤するかどうかは別としても、よそものは大変だ。それに、そうだ、このままでは老後が心配だ。十分な貯蓄が作れないことは誰が見たって明らかだ。 都会に子どもが出て行ってしまって、老夫婦だけでは生活が大変な家も山形にはたくさんあるはず。何がって山形は雪下ろしや雪はきがあるよ。家事だって大変だろう。中山間部なんてどこもかしこも少子高齢化がシビアだ。そうだ、このままでは施設入りは確実だ。自分たちだけでは暮らしていけないことは誰が見たって明らかだ。 じゃあ、僕ら家族とあなたがた老夫婦で、一緒に暮らそう。嘘の三世代家族をやろう。あなたがたは広大な敷地の広大な家の、使っていないいくつかの部屋を貸してくれ。たまには子供の面倒も見てくれ。僕らは力仕事をやる。僕はご飯も作れるし、妻は鍼灸師だから体のケアもできる。異文化接触の授業も持っているから、たぶん文化や行動様式の違うあなたとは、それなりにうまくやれる可能性も高い。食費と光熱費は人数割りで行こう。財産は本当の子供に相続してくれ。僕らとあなた方は、今日や明日を生きるための家族なのだから、未来のお金は本来相続するところに。嘘の三世代家族に少しでも心を通わせる何かがあるなら、嘘の嘘がただの嘘くらいにはなるかもしれない。 そうしてぎくしゃくしながら生活を始めてみたところ、それなりに摩擦があるけれど、それなりに生活が回っていく。分かり合えることと分かり合えな

矢野顕子@文翔館議事堂ライブ

矢野顕子の文翔館議事堂ライブ(音楽堂ツアー→ 矢野顕子-音楽堂- )へ行った。中盤の声色のするどく研ぎ澄まされた感じとピアノの熱のこもり方が良かったな。福島でやった翌日なのか、少し疲れも見えた。後半、「本日は血行がいい」トーク以後、高音部が出きらないところや、歌詞間違いなどはヒヤリとする局面もあったが、6300円ならこんなもんでしょ。と勘定をする小さい自分炸裂。 印象深かったのは、セットリストのみからは見えにくいけれども、忌野清志郎への追悼的ニュアンスが感じられたこと。忌野清志郎の闘病生活へのエールとして作られた「きよしちゃん」、 そして清志郎「恩赦」のカバー。 新しい時代が始まったから 犯罪者たちに恩赦がある woh woh 罪深い俺にも どうぞ 恩赦恩赦恩赦 on my mind 恩赦 for me 十分にもう 悔い改めた あいつも恩赦がきっともらえるさ woh woh 俺も同罪だから どうぞ 恩赦恩赦恩赦 on my mind 恩赦 for me 牢屋の中は不自由な世界 誰もが今夜も許しを乞う(以下略) ( 忌野清志郎/歌詞:恩赦/うたまっぷ歌詞無料検索 ) あんまり歌詞が良いのでいま調べた。矢野顕子の清志郎はひたすら底抜けに優しかった。 セットリストの最後は、「ひとつだけ」。これは思い出しても泣ける。もちろん、清志郎と一緒に歌った曲。 アルバムバージョンだと、清志郎の歌詞間違いという愛嬌もありつつ、サビの部分に二人の声が聞き分けが難しいほどに重なりあう切々としたところは、何度聞いても鳥肌がたってしまう。今回のライブでは、矢野顕子がひとりで歌っているのに、清志郎のパートが頭に聞こえてしまって、それが泣けて泣けてしょうがなかった。 アンコールも終わって、ホールのあかりもついてから、清志郎の恩赦が流れた。もう、誰のライブだよ! * * * * * 余談だが、ホールでは聴衆がほとんど身じろぎせず、背筋を伸ばして演奏に聞き入っていたことがちょっと不思議だった。明らかにロックなリズムで、矢野顕子が誘いをかけてきている曲もあったのに、クラシックの演奏会じゃねえんだよ、と。場所柄、なのかなあ。

ようやく山形にも桜が

七分咲きといったところ。馬見ヶ崎川沿いにライトアップされた桜の回廊を、対岸から眺める。 もちろん子どもは花より団子。 この枝は八分咲きかな。 川沿いのためか、まだまだ肌寒い。たぶん6度くらい。でもこの寒い感じがいいんだなあ。

韓国の羊羹

留学生が韓国からおみやげを持ってきてくれた。それが、お母様が作られたという羊羹なんだけども、箱からケースから用意してのこのナリですよ。包み紙つけたら2500円~3000円でお中元にいかがですか?という代物。普通のあんこと、かぼちゃ、抹茶、赤いのは済州島で取れることで有名な実らしい。どれもおいしいよ…。ちょっとその完成度に驚いてブログネタにしてしまった。 ぷりぷり。 地獄のオリエンテーションが終了。こういうのはやってるこっちも大変だけど、聞いてる君等もすごく大変だよね、と思う。みんなお疲れ!そして明日からすでに…。

泣きのPC

一昨日から突然thunderbirdが動かなくなってしまった。職場サーバのメールは取り込むのに、niftyのだけは取り込まない。受信ファイルがでかくなりすぎただとか、3にアップグレードしたときの設定がどうだとか、一通り色々やってみた。再インストールをする?その前に、メーラを入れていないデスクトップPCにthunderbirdを入れてみたら、やっぱり取り込まない。これ何かniftyが設定変えたのかな。niftyからのアナウンスはなし。 vistaの更新もこのところ頻繁だったので、もしやvistaなのだろうか(でもデスクトップはxp)?windows7を導入すれば済む話でもなさそうだ。しかしそもそもthunderbirdの挙動がおかしいせいで、マシンが全然使い物にならないくらい遅い。うんこだ。 唯一、ノートにデュアルブートで入れてあるubuntuの、evolutionだけが快適にメールを取り込んでいる。何がおかしいんだろう?メーラーかな。vistaのノートはいま仕事の生命線なので、すぐにでも使いたいところ。 色々な選択肢がある中で、ひとまずubuntuの日本語まわりをしっかりやって、使いやすい状況にしておくことにした。(ここまで6時間くらい浪費) laser mouseを使えるようにするのに1時間。adobe reader、openoffice3.2を使えるようにするのに2時間。そしてatok for linuxを導入するところでまた難問。発売されているのは32bit、インストールしたubuntuは64bitなのよね。でもネット上にはその壁を越えた猛者たちがたくさんいらっしゃる。さっそくDL購入して、先人の轍をなぞろうとするも全然うまく行かない。ここで4時間くらいか。 ところがいじっているうちに日本語入力システムが壊れた。こちとら思い切り素人なので、何が壊れたのでこうなっているのか全然分からない。ネットを鬼検索すること2時間くらいして、ようやく自分には復旧は無理だと腹をくくる。こうなったらwubiをアンインストールしてきれいな体でやり直そう。(朝9時くらいから始めてこのあたりで夜10時。計算合ってる?) 夜って頭おかしいよねえ。今度はその再インストールでトラブルわけですよ。バカだな。今日はどんだけ検索してトライしたか分からない。 Ubuntu日本語フォーラム / ubu

ワイルドマウンテン完結

本秀康『ワイルドマウンテン(8)』(→ amazon )、これがフィナーレ。『自虐の詩』にも似た、終わりがない夫婦漫才に似た平坦な世界に突如現れた現実世界、てなもんで、本当にさようならでした。名作間違いなしと思う。マンガ読みなら、なくならないうちに絶対に買い。あーびっくりした。

鹹菜湯

論文電子化作業中。研究に全然関係ないものもコピーしてた。台湾料理ということで、通常少数民族のことを含まないのは暴力的である、としつつ、でも資料がないから福老系と客家系だけ紹介するよ、って。で、これ美味しそうだな! ●鹹菜湯(キャムツァイトン・ハムツォイトォン)・覆菜湯(パックツァイトン・フクツァイトォン) 高菜類に肉類(豚、鶏、鴨、鵝鳥)をあしらって煮たスープ、火を止める直前に針生姜を加えるとなおよい。覆菜は干高菜漬を作る時に半乾きのを瓶か甕につめ、密封したらひっくり返し口を下にして立てておき保存する。覆(フク)はうつぶせという意味で覆菜の名がある。 林彩美1980「台湾料理とその特徴」月刊言語1980-3 ブツが見たいので、台湾のgoogleで画像検索(→ 鹹菜湯 - Google.com.tw 検索 )。どれが本物かよく分からないけどどれもおいしそう。これなら作れそう。