先日、熊撃ちをやる方々から聞いた、山言葉や山での習俗・しきたりは、山で行われるものだから下界では使えないとのことだった。で、なんとなくここには書けないわけだが、昨日民俗学ご専門のかたから、その手のリテラシーの話を聞くことがあった。外への持ち出しや口外が禁じられている習俗・神事などはもちろんたくさんあって、でも研究成果はあったりして、民俗学のなかでもどうやってそれを聞き出したかは問えないケースもあるのだという。観光客ではもちろんダメ、学術目的でもダメ、内部の者でもない、じゃあどうやって?みたいな。その方がおっしゃるには、コミュニティ内部にはいろんな事情があって積極的に情報を提供してくれる人がいるんだって。えー、じゃあコミュニティ内部の人間関係がおかしくなっちゃったりするじゃないですかー、と聞きたくなるわけだが、立ち話程度だったので聞けなかったな。
方言調査でも、手練の研究者は調査項目だけ問うのではなく、世間話を持ちかけてプライベートな話も引き出しつつ、そこに現れる言語情報もいただく手法を取るわけだが、言語内容は時にプライバシーの限界線を超えるものもあって、結局ここは使えないなんてこともある、と聞いたこともある。でも民俗学の場合はその内容がターゲットであるから、言語調査以上にリテラシーが問われたり、抜け道ギリギリなんて話もあるんだろう。
件のかたに聞いて印象に残っているのは、八重山のある習俗について、「絶対に外部には見せないことになっている。でもみんな知っているし、なぜか写真もある」との話。とはいえ、案外、学術調査を欺くための方法がしっかりインフォーマント側に備わっていたりしてね。
方言調査でも、手練の研究者は調査項目だけ問うのではなく、世間話を持ちかけてプライベートな話も引き出しつつ、そこに現れる言語情報もいただく手法を取るわけだが、言語内容は時にプライバシーの限界線を超えるものもあって、結局ここは使えないなんてこともある、と聞いたこともある。でも民俗学の場合はその内容がターゲットであるから、言語調査以上にリテラシーが問われたり、抜け道ギリギリなんて話もあるんだろう。
件のかたに聞いて印象に残っているのは、八重山のある習俗について、「絶対に外部には見せないことになっている。でもみんな知っているし、なぜか写真もある」との話。とはいえ、案外、学術調査を欺くための方法がしっかりインフォーマント側に備わっていたりしてね。
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