「私たちは指数的に成長する時代に生きています」と言われても、なかなか実感は湧かないものだ。具体的な数値を言われてもピンと来なかったりさえもする。"Did You Know"和訳 - 西尾泰和のはてなダイアリーを読むと(via.2009-04-03 - 東京永久観光)、速度と量のイメージはできる。
こういうのは、仕事柄、針がちょいと振れる。一方で2010年に需要のある仕事上位10位は2020年の仕事上位10位に入っているだろうか、とも思う(いや、この動画の伝えるスピードからすれば2015年の上位10位すら怪しい)。この動画は、その速度と量にさらされている世界にはどんな意味付けがなされるのだろうか、と〆られている。どうだろう。ラジオやテレビ、もうちょっと前なら出版文化の出現といった、技術が認識を変える事件は何度も我々を訪れたわけだが、ネットの出現はそれらと根本的に質的に異なるのかどうか。あるいはここで語られる、速度と量を備えた変化自体が質的な変化をもたらすのかどうか。
もたらすのかもたらさないのか直ちには分からない。しかし速度と量が今後ある程度は指数的に伸び続けていくことには変わりがないだろう。その一方で、「今私たちは学生を教えています。まだ存在しない仕事に備えて」こそを、真剣に考えなければならなくなるだろう(「備える」ためではないかもしれないが)。変化の速度の先端に存在しないもの、変化そのものではないが変化と無関係ではないもの、変化を生み出すものを。それを考えるのが、人文系学問の仕事のひとつなんだと思う。速度や量に価値を値踏みされない方法で。
知っていましたか?
* 2010年に需要のある仕事上位10位は
* 2004年にはまだ存在していませんでした。
* 今私たちは学生を教えています。まだ存在しない仕事に備えて。
* まだ発明されていない技術を使って
* まだ知らない問題を解く仕事に備えて。
こういうのは、仕事柄、針がちょいと振れる。一方で2010年に需要のある仕事上位10位は2020年の仕事上位10位に入っているだろうか、とも思う(いや、この動画の伝えるスピードからすれば2015年の上位10位すら怪しい)。この動画は、その速度と量にさらされている世界にはどんな意味付けがなされるのだろうか、と〆られている。どうだろう。ラジオやテレビ、もうちょっと前なら出版文化の出現といった、技術が認識を変える事件は何度も我々を訪れたわけだが、ネットの出現はそれらと根本的に質的に異なるのかどうか。あるいはここで語られる、速度と量を備えた変化自体が質的な変化をもたらすのかどうか。
もたらすのかもたらさないのか直ちには分からない。しかし速度と量が今後ある程度は指数的に伸び続けていくことには変わりがないだろう。その一方で、「今私たちは学生を教えています。まだ存在しない仕事に備えて」こそを、真剣に考えなければならなくなるだろう(「備える」ためではないかもしれないが)。変化の速度の先端に存在しないもの、変化そのものではないが変化と無関係ではないもの、変化を生み出すものを。それを考えるのが、人文系学問の仕事のひとつなんだと思う。速度や量に価値を値踏みされない方法で。
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