教育情報学の同僚から、iPadにさわらせてもらった。国内発売前だが、独自のルートで入手されたとのこと。現時点での自分の生活に必要かどうか、あるいは道具に応じて必要性が生まれるかどうかというところも含めていえば、「保留」だった。個人的には、今年は新しいことにできるだけ躊躇せずに目一杯挑戦したいと考えているので、ことデジタルデバイス的なものには、真っ先に飛びつくつもりではあった。しかし、iPadに限らず興味を引くデバイスがたくさん存在することを知って、ちょっと困ってしまう優柔不断なniji wo mitaである。
電子書籍・PDFを読むための作業フレーム
iPadを購入するとしたら、僕のもっとも大きな用途は「紙媒体から電子化したものを読みたい」ということに尽きる。3月から始めた、雑誌や論文の電子化はそれなりに順調に進んでおり、取り込んだファイルはthinkpadx200でそれなりに読めている。こと論文に関しては、小説のように読むのではなく、マーカーを引いたり場合によってはコメントをつけたりしながら読むので、pdf xchange(→Tracker Software Products :: PDF XChange Lite)を使って読む。PDFファイルは透明テキスト化してあるので、必要に応じてevernoteに貼り付けておいて、あとでタグでまとめることも可能だ。この一連の使い方は、まだ始めたばかりだけれども、作業フレームは見えてきつつある。
ノートパソコンでは不満も残る
ただ、「それなりに」とやや不満を残した書き方になってしまうのは、やはり紙のようには読めないことが、どこか心理的な障害になってしまうからだ。紙のように読めないことが、どうして障害になりうるのかというと、観点は大きく2つにわけられるだろう。
移動可能なモニタ
加えて、パソコンで読むことの便利さと裏腹だが、パソコンの外に出せないことも不満の一つに挙げられる。パソコンで書くことに集中している時は、画面を切り替えることなく文献を読みたい。こう考えると、デュアルモニタ環境を構築して、大きな画面で読めば問題がないということになるだろう。実際、職場ではそのようにして仕事をしたり、研究をしたりすることもあるのだが、そもそも移動時に仕事をするためにノートPCを使っているので、部屋固定のモニタでは十分ではない。
iPadは魅力的
以上からすると、iPadは自分にとっての正解に近いデバイスであるように思える。9.7インチの画面は、12.1インチのx200よりも小さいが解像度が高いので、ノートパソコンでは見えにくいところもバッチリ見える。携帯もできる。ページの移動はもたつくが、小さな画面でもバッチリ見えるのでノートよりは前後の文脈が把握しやすい。レビューもある(→書籍をPDF化してiPadで読んで見た。これ最強。動画あり - 好奇心は世界を変える - 時仲ハジメのBlog)
最適な解はiPadか
じゃあ買えよということなのだが、ここへきて他の電子書籍リーダーのほうが、自分にとっての最適な解ではないのかという揺さぶりをかけられている。たとえばkindle DX(→Amazon.com: Kindle DX Wireless Reading Device (9.7" Display, Global Wireless, Latest Generation): Kindle Store)、skiff reader(→11.5型UXGAの電子ブックリーダーSkiff Reader、厚さ6.8mm)である。同じくPDFを読んだレビューもある(→Amazon Kindle DX買ってみた。使ってみた。レビューしてみた。 | ハチヨン dialog)。
電子書籍リーダーとしての優位性
iPadはそもそもはタブレット型のパソコンだ。電子書籍が読めても、それはPDFも読めるパソコンということだ。しかしkindleやskiff readerは電子書籍リーダー「ネイティブ」である。駆動時間や、携帯性(薄くて軽い)、e-ink技術を用いた目への優しさという点では、おそらく読むためのデバイスとして格上である。とりわけskiff readerはでかい。それが論文を読む上では、装置としての大きなアドバンテージになることは間違いない。その他、アメリカでは百花繚乱の様相(→Gadgetlust - E-readers - iPad, Kindle, Skiff, Sony Reader - UGO.com、iPad版 Kindleアプリ 画面公開、B&NやSkiffも開発中)。iPadに対するドイツのWePadもubuntuが乗せられるという点で興味あるし。
コンテンツ配信・ビジネスのプラットフォーム
と書いてみたが、先のことはよく分からんよ、といったところ。先日読んだniji wo mita: 電子書籍の衝撃 本はいかに崩壊し、いかに復活するか?によれば、現状アマゾン一人勝ちとのこと。iBooksは日本での対応が未だ見えない。アマゾンkindleも日本語書籍にはまだ対応していない。このあたりは業界の問題もあるので、日本も新しいビジネスモデルにいつか移行せざるを得ないだろう、ということ以上のことは言えない。ただ、僕自身は書籍購入はもっぱらアマゾンなので、kindleはもちろんのこと、skiff reader等、非apple陣営が相互乗り入れしていることは興味の担保となっている(iPadでもkindleやskiff readerのアプリがあるようだが、逆に非アップルデバイスではiBooksに対応せず)。
ほなどうすんの自分
珍しく小見出しまで入れて振りかぶってみたniji wo mitaだが、拳の降ろしどころが見当たらないのが結論。kindle DXやskiff readerが日本語に対応したり発売されたりするのを待つのか、それともとりあえずiPad買っちゃえなのか。できるだけ躊躇せずに新しいものに行けと自分に言い聞かせる現状は、躊躇してしまうのが性分だから。同僚は正規ルートでもう一台ipadを購入するらしいので、そうなったら余ったipadを売ってもらおう(実はipod touchもそうやって売ってもらったというオチ)。以上。
電子書籍・PDFを読むための作業フレーム
iPadを購入するとしたら、僕のもっとも大きな用途は「紙媒体から電子化したものを読みたい」ということに尽きる。3月から始めた、雑誌や論文の電子化はそれなりに順調に進んでおり、取り込んだファイルはthinkpadx200でそれなりに読めている。こと論文に関しては、小説のように読むのではなく、マーカーを引いたり場合によってはコメントをつけたりしながら読むので、pdf xchange(→Tracker Software Products :: PDF XChange Lite)を使って読む。PDFファイルは透明テキスト化してあるので、必要に応じてevernoteに貼り付けておいて、あとでタグでまとめることも可能だ。この一連の使い方は、まだ始めたばかりだけれども、作業フレームは見えてきつつある。
ノートパソコンでは不満も残る
ただ、「それなりに」とやや不満を残した書き方になってしまうのは、やはり紙のようには読めないことが、どこか心理的な障害になってしまうからだ。紙のように読めないことが、どうして障害になりうるのかというと、観点は大きく2つにわけられるだろう。
- 画面が小さい(全体を気持ちよく読める大きさで表示できない)
- 離れたページとの行き来に手間取る
移動可能なモニタ
加えて、パソコンで読むことの便利さと裏腹だが、パソコンの外に出せないことも不満の一つに挙げられる。パソコンで書くことに集中している時は、画面を切り替えることなく文献を読みたい。こう考えると、デュアルモニタ環境を構築して、大きな画面で読めば問題がないということになるだろう。実際、職場ではそのようにして仕事をしたり、研究をしたりすることもあるのだが、そもそも移動時に仕事をするためにノートPCを使っているので、部屋固定のモニタでは十分ではない。
iPadは魅力的
以上からすると、iPadは自分にとっての正解に近いデバイスであるように思える。9.7インチの画面は、12.1インチのx200よりも小さいが解像度が高いので、ノートパソコンでは見えにくいところもバッチリ見える。携帯もできる。ページの移動はもたつくが、小さな画面でもバッチリ見えるのでノートよりは前後の文脈が把握しやすい。レビューもある(→書籍をPDF化してiPadで読んで見た。これ最強。動画あり - 好奇心は世界を変える - 時仲ハジメのBlog)
最適な解はiPadか
じゃあ買えよということなのだが、ここへきて他の電子書籍リーダーのほうが、自分にとっての最適な解ではないのかという揺さぶりをかけられている。たとえばkindle DX(→Amazon.com: Kindle DX Wireless Reading Device (9.7" Display, Global Wireless, Latest Generation): Kindle Store)、skiff reader(→11.5型UXGAの電子ブックリーダーSkiff Reader、厚さ6.8mm)である。同じくPDFを読んだレビューもある(→Amazon Kindle DX買ってみた。使ってみた。レビューしてみた。 | ハチヨン dialog)。
電子書籍リーダーとしての優位性
iPadはそもそもはタブレット型のパソコンだ。電子書籍が読めても、それはPDFも読めるパソコンということだ。しかしkindleやskiff readerは電子書籍リーダー「ネイティブ」である。駆動時間や、携帯性(薄くて軽い)、e-ink技術を用いた目への優しさという点では、おそらく読むためのデバイスとして格上である。とりわけskiff readerはでかい。それが論文を読む上では、装置としての大きなアドバンテージになることは間違いない。その他、アメリカでは百花繚乱の様相(→Gadgetlust - E-readers - iPad, Kindle, Skiff, Sony Reader - UGO.com、iPad版 Kindleアプリ 画面公開、B&NやSkiffも開発中)。iPadに対するドイツのWePadもubuntuが乗せられるという点で興味あるし。
コンテンツ配信・ビジネスのプラットフォーム
と書いてみたが、先のことはよく分からんよ、といったところ。先日読んだniji wo mita: 電子書籍の衝撃 本はいかに崩壊し、いかに復活するか?によれば、現状アマゾン一人勝ちとのこと。iBooksは日本での対応が未だ見えない。アマゾンkindleも日本語書籍にはまだ対応していない。このあたりは業界の問題もあるので、日本も新しいビジネスモデルにいつか移行せざるを得ないだろう、ということ以上のことは言えない。ただ、僕自身は書籍購入はもっぱらアマゾンなので、kindleはもちろんのこと、skiff reader等、非apple陣営が相互乗り入れしていることは興味の担保となっている(iPadでもkindleやskiff readerのアプリがあるようだが、逆に非アップルデバイスではiBooksに対応せず)。
ほなどうすんの自分
珍しく小見出しまで入れて振りかぶってみたniji wo mitaだが、拳の降ろしどころが見当たらないのが結論。kindle DXやskiff readerが日本語に対応したり発売されたりするのを待つのか、それともとりあえずiPad買っちゃえなのか。できるだけ躊躇せずに新しいものに行けと自分に言い聞かせる現状は、躊躇してしまうのが性分だから。同僚は正規ルートでもう一台ipadを購入するらしいので、そうなったら余ったipadを売ってもらおう(実はipod touchもそうやって売ってもらったというオチ)。以上。
コメント
でもさあ、これって、書物のヘビーユーザーにのみ「便利」になって、一般にはハードル上がった、って事態ですよねー。今やCDプレイヤーを所持している家庭が減っているとかいう話を聞くと。。。
kindleがCDプレイヤー化する前に、書籍がCD化しますわ。そうするとCDも聞けるMP3プレイヤー(逆か、MP3も聞けるCDプレイヤー?)が販売されるように、電子書籍も読める書籍、、、あれれ?ここは非対称なんですな。
私もiPadかkindleか、もう暫くは様子見のつもりです。
ipadで長編小説を読むと、やっぱりちょっと疲れる自分がいます。
コメントを見て、kindleも買って使い分けるのがいいのかなと思いました。