留学生を対象としたエクストラの授業で、近年ちょっとブームになっているシャドーイングを利用した音声教育をやってみようと、『シャドーイング 日本語を話そう 初~中級編』(→amazon)を借りてみた。シャドーイングとは、以下。
自分が中国語を勉強した時も、テープを聴きながらその通りの発音を何度も繰り返したことがある。効果は結構劇的で、一夏練習したら発音がかなり良くなったことがあった。先月戸田貴子編『日本語教育と音声』(→amazon)を読んだこともあり、音声教育面白そうじゃん、で、ちょうど機会を得たところに船というわけである。
で、『シャドーイング 日本語を話そう』は、テキストとしては悪くないと思う。学習者の多くが苦手とする特殊音節を盛り込みながら、イントネーションのバリエーションにも目配りがある。明日が楽しみ。
ただこのテキストには一つだけ致命的な欠陥があるよ!附属のCDの音声が、声優さんを使っているのだけども、男も女もアニメ声すぎるよ!声優ってそういうことじゃないだろうが。これでシャドーイングやったら、学習者はみんなアニメ的な発声法になるよ。アニメの声って明らかに一定のキャラクターが付されていて、このCDの場合は、幼なじみで強気ででも二人の時はみたいなツンデレで、男はあれだ、セカイ系で言うところの一人称僕野郎だよ。以上、完全な主観で書いてますが、たぶん間違いねえ(なお、声優の声質とキャラクターを結ぶステレオタイプについてはすでに研究がある。金水敏編『役割語研究の地平』(→amazon)。
シャドーイングによる勉強法を体験した人なら知っていると思うが、音声をそのまままねるので、言語情報以外の個性や雰囲気など、余剰情報もコピーされてしまうことがある。僕も以前、女性の韓国語母語話者の声でシャドーイングをしたら、結果的に韓国人女性のしゃべりになって留学生に笑われたことがある。なので、こういう音声教育ものの声は、経験的には、日本語社会的に権威があるとされるアナウンサーの声が用いられることが多い。
というわけで、アニメ声はやめろって。マジで。学習者がみんなツンデレと僕になったらどうすんだよ。いや、この際オタはキモイ、アナウンサーは権威がある、に乗っかる覚悟で!
シャドーイングとは同時通訳のための練習法の一つですが…(中略)、流れてくる音声を聞きながら「影」のようにすぐ後ろをできるだけ忠実に声に出して言う、それがシャドーイングです。(上掲書 p.6)
自分が中国語を勉強した時も、テープを聴きながらその通りの発音を何度も繰り返したことがある。効果は結構劇的で、一夏練習したら発音がかなり良くなったことがあった。先月戸田貴子編『日本語教育と音声』(→amazon)を読んだこともあり、音声教育面白そうじゃん、で、ちょうど機会を得たところに船というわけである。
で、『シャドーイング 日本語を話そう』は、テキストとしては悪くないと思う。学習者の多くが苦手とする特殊音節を盛り込みながら、イントネーションのバリエーションにも目配りがある。明日が楽しみ。
ただこのテキストには一つだけ致命的な欠陥があるよ!附属のCDの音声が、声優さんを使っているのだけども、男も女もアニメ声すぎるよ!声優ってそういうことじゃないだろうが。これでシャドーイングやったら、学習者はみんなアニメ的な発声法になるよ。アニメの声って明らかに一定のキャラクターが付されていて、このCDの場合は、幼なじみで強気ででも二人の時はみたいなツンデレで、男はあれだ、セカイ系で言うところの一人称僕野郎だよ。以上、完全な主観で書いてますが、たぶん間違いねえ(なお、声優の声質とキャラクターを結ぶステレオタイプについてはすでに研究がある。金水敏編『役割語研究の地平』(→amazon)。
シャドーイングによる勉強法を体験した人なら知っていると思うが、音声をそのまままねるので、言語情報以外の個性や雰囲気など、余剰情報もコピーされてしまうことがある。僕も以前、女性の韓国語母語話者の声でシャドーイングをしたら、結果的に韓国人女性のしゃべりになって留学生に笑われたことがある。なので、こういう音声教育ものの声は、経験的には、日本語社会的に権威があるとされるアナウンサーの声が用いられることが多い。
というわけで、アニメ声はやめろって。マジで。学習者がみんなツンデレと僕になったらどうすんだよ。いや、この際オタはキモイ、アナウンサーは権威がある、に乗っかる覚悟で!
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