ビー玉の語源はビードロ(ガラス)の玉である旨を授業で紹介したら、学生のリアクションペーパーに異説が記されていた。曰く、A玉とB玉というのがあって、規格品外のB玉がラムネの瓶に入れられたことが語源であるという。 初めて聞いたわと思ってネットで見てみると、そういう説は確かにある。結論から言えば、典型的な民俗語源というやつで、言語学的な根拠はない。シアサッテの次を4の理解でゴアサッテと言うにひとしい現象だが、B玉というのもなかなか面白いケースだと思う。少し前にちょっとワル風のファッション・外見をした人のことを指してB系ということがあった。ほどなくしてオタク風のファッションをした人のことを、秋葉原のAを取ってA系ということもあった。範列のパターンで言葉が作られる例といえる。 ラムネ瓶の製造、ビー玉遊びの歴史などの経緯は、 ビー玉の語源を追い求めて - 最終防衛ライン2 に詳しい(文化史的に大変面白い記事でした)。なお、文献の初出例は日本国大辞典第2版によれば、夏目漱石『明暗』(1916)に見られるとのこと。
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