昨年、安井 健一『「正義の国」の日本人 なぜアメリカの日系人は日本が“嫌い”なのか?』(→ amazon )を読んだ。マイク・ホンダ( マイク・ホンダ - Wikipedia )による「慰安婦をめぐる対日謝罪要求決議案」が、日系人から提起されたことに素朴な興味を持ったからだった。移民者が、「本国」と表向き関係が切れても、在住国と「本国」との政治的関係の影響を受けずにはおれないということが丹念にレポートされていたのをぼんやりと記憶している。 で、という前置きでもないが、僕の今年で101才になる日本の祖母は、いわゆる「旧満州」からの引き上げ組の母子家庭で、戦後ずいぶん苦労をしたらしい。その際、祖母が援助を受けたララ物資( ララ物資 - Wikipedia )は南北アメリカ 大陸 在米日系人からのものだったということを、さっき初めて知った。祖母からはララ物資の話をそれこそ耳タコで聞かされていたのだが、僕にとって身近な人の繰り返される話は、身体に刷り込まれるけども意味や由来を問うことがどうも少なくて、このザマ、ということでもある。 その祖母が、 時事ドットコム:ブラジル移住100周年 として、「終戦直後、心の日伯交流」という記事に写真付きで取り上げられている。戦後ブラジル日系移民は、ブラジルが連合国であったことからして、相当苦しい立ち位置にあったことが推測されるが、そのような状況下での援助だとしたらひとかたならぬ苦労があったのだと思う。まあ、あまり知らない領域の話なので、紹介にとどめておこう。
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