科研費LaTeX - 2010(H22)年度版 (2009年秋応募分) の書式に則って、どうにか書類を完成させた。今年は代表で申請ということで、自分の好きなフォーマットでやらせていただいた。ワードで作成するときもいったんエディタで書いてワードに貼ったり、手直しするときも段落ごとエディタにコピーして編集してから貼り直す、ということをやっていたので、最初から最後までエディタで書けるのはとても楽だった。仕上がりもきれいで申し分ない。論文をTeXで書く者にとってこれほどありがたいものはない。構造と内容に集中できる楽さはワードでは味わえないだろう。実際、これまでで一番少ない労力で書類を作成することができたと思う。 出来上がっている書式に書きこんでコンパイルするだけでできあがる、とはいうものの、全くの初心者にはお勧めできないとも思った。インストール自体にしても、ちょっとした文字装飾にしても、やはり最低限のTeXの知識は必要だろうし、ワードに慣れ親しんだ人ではwysiwyg文化からエディタ文化に慣れるまでの時間も必要だろう( 科研費LaTeX FAQ で丁寧に対応されているが、TeX文化?なのかジョークが曲者)。 ちなみに、ワード書類にブーブー言っている僕ら世代だが、科研費LaTeXの前身であるTeXマクロの作成秘話を読むと(→ 青木健一、"不条理の薔薇「科研費マクロ」", bit 2, 58 (1999) )、恐るべきことに手書きの時代があったことが分かる。もうそれだけで先人には全く頭が上がらない。これを?申請のたびに手書きで7部も?しかも自分で申請書を製本?正気の沙汰ではない。この記事が書かれた1999年頃に僕も申請して見事に落ちた(そしてトラウマになった笑)競争的資金があったが、一太郎とワードの書式をダウンロードして使うものだった。所持しているワードのバージョンが異なるために思うような印刷結果が得られず、文科省の担当部署に違うバージョンはないのか?と電話したこともあった。返事は言わずもがなの「仕様です」。泣く泣く他人から当該バージョンがインストールされているパソコンを借りた覚えがある。しかし手書き時代を思えば「ありがたいと思えよ」と言わんばかりのあの対応も分からないではない。 将来的には申請書のエントリーシートみたいなやつと同様に、Webブラウザ上でP...
since 1998.8.2, niji wo mita