加納明弘・加納建太『お前の1960年代を、死ぬ前にしゃべっとけ!』(→amazon)。全共闘で活動家だったオヤジさんから、オヤジさんの1960年代をインタビューするという移植の企画で、Eastedge1946のWEB企画を書籍化したもの。聞き手の息子さんが1974年生まれで、僕とほぼ同年代ということもあり、インタビューから見えてくるオヤジさんの人物像、息子さんの人物像に強く興味を惹かれつつ、何より父と息子の関係に共感した、というのが率直な感想。

1960年代の話は、僕の母校が1990年代にもなって、まだバリケードとかストライキとかやっていた時代錯誤な大学だっただけに、その背景を知るための良い解説書にもなった。90年代の革マルによる「学生」運動は全然学生の賛同を得られず、もののみごとにポシャったわけだが、その時の僕らの論理は「いいから授業受けさせろ」だった。それが60年代の「クラ連」と呼ばれる人たちと軌を一にしていて苦笑い。経緯や結果はともあれ、登場人物の役回りに新しみはなかったのかもしれない。学費値上げと湾岸戦争が同じ俎上に登りうる節操の無さも同じものを感じた。90年代は運動をしていた人達にとっては、ベトナム戦争のときと違って時代の後押しが弱かったと思うが。「多国籍軍」ってアサヤンでパロディ化して使われているくらい、世論は違う方向向いていたもんなあ。
なお、書籍には含まれていない、WEB版第八章でバツ2を迎えそうになる74年生まれ息子氏の半生が語られる。書籍のタイトルからして含めない方が良かったのだろう。同世代としてはここも結構読んでいて共感するところが多かった。
1960年代の話は、僕の母校が1990年代にもなって、まだバリケードとかストライキとかやっていた時代錯誤な大学だっただけに、その背景を知るための良い解説書にもなった。90年代の革マルによる「学生」運動は全然学生の賛同を得られず、もののみごとにポシャったわけだが、その時の僕らの論理は「いいから授業受けさせろ」だった。それが60年代の「クラ連」と呼ばれる人たちと軌を一にしていて苦笑い。経緯や結果はともあれ、登場人物の役回りに新しみはなかったのかもしれない。学費値上げと湾岸戦争が同じ俎上に登りうる節操の無さも同じものを感じた。90年代は運動をしていた人達にとっては、ベトナム戦争のときと違って時代の後押しが弱かったと思うが。「多国籍軍」ってアサヤンでパロディ化して使われているくらい、世論は違う方向向いていたもんなあ。
なお、書籍には含まれていない、WEB版第八章でバツ2を迎えそうになる74年生まれ息子氏の半生が語られる。書籍のタイトルからして含めない方が良かったのだろう。同世代としてはここも結構読んでいて共感するところが多かった。
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