うちの職場には寮があって、そこでは日本人学生と留学生が相部屋で暮らしている。なにぶん地方社会は牧歌的で地域外のことに関心を持ちにくい環境であるため、留学生は「日本人ってこんなに外国のことを知らないんだ!」とショックを受けることがこの時期の恒例で、ある種独特な5月病に似た状態に陥ることもある。 「韓国ってコンビニあるの?」「台湾にビルってある?」「台湾ってロシアの北?」「韓国って雨降るの?」みたいな豪速球がびゅんびゅん飛び交う中、「台湾って中国の一部だよね」「韓国って北朝鮮と関係があるの?」など歴史・政治的にギリギリ(いやはっきりか)アウトかも、みたいな質問が純情で素朴な興味としてふわっと出てくる。留学生も悪意がない分、やり場のない思いにどうしようもなくなるらしい。いやー。異文化衝突の初期段階ではあるけれども!そしてアメリカの田舎に留学した日本人学生がショックを受けた話なんかも負けないほどたくさんあるけれども! とにかくものすごく彼ら彼女らが落ち込んでいるのをフォローするのも仕事なわけだけど、そして悪気はないんだからとフォローにならないことをフォローしてみて、一方で「無知と悪意は根本的にはつながっている」というテーゼが身に染みたりする。という話を朝っぱらからサマオクとかましていたら、「それを怒らずに受け止めるのが知性じゃね?」と言われてぐうの音も出ない朝。ワンクッション置いて、「手がつけられないほど怒り散らして見せるのも知性でいんじゃね?」と返せなかった思いを今ここに。
since 1998.8.2, niji wo mita