すぎむらしんいち『ディアスポリス』(→amazon)を既刊5巻まで読んだ。モーニング連載で読んだり読まなかったり(モーニングを欠かさず購読しなくなったから)していたので、欠落していたエピソードが補えて良かった。で、この作品はいろんな意味でヤバイなあと思う。作者、大丈夫なんでしょうかね。

作品の概要は、不法滞在外国人が日本で安全で人権を守られた生活を送るために作られた「裏都庁」なる組織の、たった一人の「裏都庁警察官」=異邦警察(ディアスポラ・ポリス=ディアスポリスという造語)が巻き込まれるアクションコメディといったところか。新宿界隈の多民族・多言語化した猥雑で素敵な雰囲気がにぎやかに描かれていて、個人的には大好き。メディアでフィーチャーされがちな外国人犯罪がのっけのエピソード、続いて外国人を日本から排撃せんとする非合法組織の登場、実質的に難民として入国した外国人たちへの言われなきバッシングの現状など、外国人をめぐる言説をうまく下敷きにしながら、お話が作られている。この手のリアリティを追求するには限度があるのでは?と心配させながらも、それと表裏一体にアクションものとしてよくできているので、ものっそい楽しめてしまった。
脚本のリチャード・ウーって、数年前のSPA!か何かで、歌舞伎町を舞台にした舞台の脚本とかやってるって紹介されてた人だっけか。その記事に興味があって一時期どこかにとって置いたけど引越しでなくなってしまった。(補記に全然違っていたことを記す)
作中、いろんな言語がカタカナで描かれているのが楽しい。マンガとして、外国語を外国語であるとして記号的に活用するときには、niji wo mitaで「らしさの記号マジック」にも書いたように、その言語の固有の表記を利用するものだが、この作品はフラットにカタカナで外国語が表記されているので、そのままその声が紙面に響き渡る。猥雑で素敵な雰囲気がにぎやかに描かれるのはそのためだろう。謎の主人公が、登場人物のしゃべる言葉を聞いて、瞬時に言語や微細な地方色、言語生育地などを当てるところは、言語研究者だったというオチか?と思わせるが先の話か。
(補記)
リチャード・ウーを検索してみたら、なんと長崎尚志であるとwikipediaに!これは驚いた。イリヤッド終わっちゃったねえ。前の話だけど。しっかし、何者このお方。詳細はリチャード・ウーは長崎尚志さんに。えー、浦沢の「PLUTO」の脚本もかー。まあそうだろうよ。
作品の概要は、不法滞在外国人が日本で安全で人権を守られた生活を送るために作られた「裏都庁」なる組織の、たった一人の「裏都庁警察官」=異邦警察(ディアスポラ・ポリス=ディアスポリスという造語)が巻き込まれるアクションコメディといったところか。新宿界隈の多民族・多言語化した猥雑で素敵な雰囲気がにぎやかに描かれていて、個人的には大好き。メディアでフィーチャーされがちな外国人犯罪がのっけのエピソード、続いて外国人を日本から排撃せんとする非合法組織の登場、実質的に難民として入国した外国人たちへの言われなきバッシングの現状など、外国人をめぐる言説をうまく下敷きにしながら、お話が作られている。この手のリアリティを追求するには限度があるのでは?と心配させながらも、それと表裏一体にアクションものとしてよくできているので、ものっそい楽しめてしまった。
脚本のリチャード・ウーって、数年前のSPA!か何かで、歌舞伎町を舞台にした舞台の脚本とかやってるって紹介されてた人だっけか。その記事に興味があって一時期どこかにとって置いたけど引越しでなくなってしまった。(補記に全然違っていたことを記す)
作中、いろんな言語がカタカナで描かれているのが楽しい。マンガとして、外国語を外国語であるとして記号的に活用するときには、niji wo mitaで「らしさの記号マジック」にも書いたように、その言語の固有の表記を利用するものだが、この作品はフラットにカタカナで外国語が表記されているので、そのままその声が紙面に響き渡る。猥雑で素敵な雰囲気がにぎやかに描かれるのはそのためだろう。謎の主人公が、登場人物のしゃべる言葉を聞いて、瞬時に言語や微細な地方色、言語生育地などを当てるところは、言語研究者だったというオチか?と思わせるが先の話か。
(補記)
リチャード・ウーを検索してみたら、なんと長崎尚志であるとwikipediaに!これは驚いた。イリヤッド終わっちゃったねえ。前の話だけど。しっかし、何者このお方。詳細はリチャード・ウーは長崎尚志さんに。えー、浦沢の「PLUTO」の脚本もかー。まあそうだろうよ。
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