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風邪の治し方

一度風邪になるとなかなか治らない体質で、仕事をするようになってからは緊張感もあってそこまではないものの、学生の頃までは1ヶ月くらい平気で引き続けるとかあった。薬を飲んでも、寝ていても、全然ダメというのがなんだろうとずっと思い続けてきたが、個人的にはひとつよすがができたので記しておく。

このたび、結構重めの風邪を引いた。5日間毎日37度~39度を行ったり来たりを繰り返した。大人の39度毎日はきついですよ。インフルエンザは陰性(だからといってインフルエンザでは全くなかったとは言えないが)。病院でもらった薬を4日飲んでも状況が変わらないのでセカンドオピニオンを求めようということになった。で、ベタだが、平たく言えば漢方、伝統中国医学の枠組みで診察してもらったら治ったという話。

よく風邪の特効薬を開発したらノーベル賞とか言うけれど、すでにアンサー出てるんじゃないの?とさえ思う。伝統中国医学の枠組では、風邪を引き始めからこじらせて死ぬまでを6段階に分ける。それぞれ体の状態や反応を異なる質と定義して、投薬を考える。これに対して普通の病院ではたいてい消炎剤と抗生物質しか出さないので、どの段階でもフラットな対応となるので、伝統中国医学の考え方では適切な対応をしていないことになる。まあ、最新の科学的知見を備える西洋医学に対して、反証可能なやり方で必ずしも充分すり合わせができていない世界なので、どうしても怪しさがただようが、それでも病状の分析などは膝を打つ感じではあった。

それもそのはずで、少し良くなってからネットを調べてみると漢方医が言っていたことは、基本的には張仲景『傷寒論』(→傷寒論 - Wikipedia)の理論を踏まえたものだった。よく言われることだけど、近代国家を日本が目指すときにこの領域はばっさり切り捨てられたものの、江戸時代まで人の治療に役立ちつづけた理論だものね。風邪については西洋医学は打つ手なしなのであれば、ここだけでも現代で利用すればいいのにと思う。明治時代になって突然不要になってしまった東洋医学書が二束三文で各家から売りだされ、目をつけた楊守敬が買い集めて中国に持ち帰ったのは医学史では有名な話(つうか森鴎外『渋江抽斎』にも書いてあったように思う)。それが南京から台湾に流れて故宮博物院に日本の古医学書が…という余談はこのあたりで。

僕にくだされた診断は6段階の2番めの段階、少陽病(→少陽病 - Wikipedia)だった。頭ぼへーとしながら漢方医のお話を伺うと、少陽病は悪寒と暑いを繰り返し、熱も高熱と低熱を繰り返す。口が苦くて乾き、胸が痛くて眠れない。症状とばっちり合った。へー。そんなんわかるんだ。この段階では発汗はアウトだから体を温めちゃダメ、葛根湯もダメ、といったあたりは目からうろこ。風邪の時はなんでも体を温めればいいわけではないのね。他の5段階にもそれぞれ症状と対処法があるのだが、普通の病院でなされる風邪への対処にこういう具体的な症状の説明と対処法はない(少なくとも僕の経験的には)。今回2度行った中では「抗生剤変えましょう」だけだったものね。学生時代、無駄に長引かせた風邪のことを思った。

というわけで、これからは風邪を引いたら漢方薬局に行くことも視野に入れる。問題は保険対象外だから少しお金がかかるんだよね。

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