年末だというのに出張ラッシュ…。なのだが、出かけるのがほとんど不明な出張もあって戸惑う。天下り団体が運営しているっぽい「研究会」のセミナー。初年次教育などについてレポートを書いてこいとのことなのだが、1日8時間で参加料4万円オーバーというのは、ものすごい集金システムで目を疑う。自己啓発系のヤバいセミナー並みなんですけど…。参加費に目を疑う上に、参加する前からレポートが書けそうな内容にまた躊躇する。一応、怪しいにおいがするので行くの辞めませんか?と上申してみたものの、笑顔でスルーされた。妻に話したら先にレポートを書いて、予想が当たるか試してみてはどうか、とのこと。行かない選択肢はないのね…。
その昔、参考書を黒板に写して、それを一字一句生徒に写させる教員がいた。高校生だった僕たちはその参考書を突き止めて、授業開始前にその日の内容をさきに板書した。教員はひとしきり怒って黒板を消した後、かすかに残る文字をなぞるかのように同じ内容を再び黒板に書いていった…。よくある話である。しかし内田樹によれば、弟子は師がこれから教えることの意味を、原理的に知ることはできないという。分からないまま写させられる行為の中に、学ぶことの意味を感知せよと。黒板に書かれている世界史の知識はどうでもよく、写経の過程に意味を見出すべきだったのだ。僕らはまったく愚かな高校生だった…。
という挿話をどこから眺め直してみても、集金セミナーに出席するモチベーションが上がらないのである。
その昔、参考書を黒板に写して、それを一字一句生徒に写させる教員がいた。高校生だった僕たちはその参考書を突き止めて、授業開始前にその日の内容をさきに板書した。教員はひとしきり怒って黒板を消した後、かすかに残る文字をなぞるかのように同じ内容を再び黒板に書いていった…。よくある話である。しかし内田樹によれば、弟子は師がこれから教えることの意味を、原理的に知ることはできないという。分からないまま写させられる行為の中に、学ぶことの意味を感知せよと。黒板に書かれている世界史の知識はどうでもよく、写経の過程に意味を見出すべきだったのだ。僕らはまったく愚かな高校生だった…。
という挿話をどこから眺め直してみても、集金セミナーに出席するモチベーションが上がらないのである。
コメント
あれは精神修養の場だったのか!20年経ってやっとわかりました(笑)
節分が来ると、かの師を思い出します。
>集金セミナー
聞くだけでストレスがたまりそう。。
こっちは有料というだけでセミナーは自粛の状況です。
集金セミナーも、そういう教員の「自信のなさ」「コンプレックス」につけ込んだうまい商売ですよね。「学校ではそうでも、一般社会では…」などと寝言をいう奴が学校に増えたからつけ込まれるんだろーなー。
節分ね…。なつかしすぐる。集金すごいでしょ、と思うのだけど、それでも出そう!という間違った心意気もまたすごいよね。
>元同僚さん
今回は付け込まれワードを中心に拾って来たいと思います。
度胸と自信の話は難しいですね。付け込まれるのは研鑽を惜しんだ結果でもあるでしょうけれど、研鑽の方向次第ではカルトになっちゃうし。抜け目なく、ですかねー。