業田良家『自虐の詩 上・下』(→amazon)。声に出してわんわん泣いたマンガって吉田秋生『BANANA FISH』の番外編「光の庭」以来で、風邪をひいて弱っているからだとしか思えないと照れ隠しに書きたいくらいに泣いた。持病の発作的な泣き方で、ようやく落ち着いたふー。これに太刀打ちできるのは芸風的にサイバラくらいだろう。二階堂正宏『極楽町一丁目』(→amazon)みたいな、あるいは和田ラヂオミーツ尾崎方哉みたいなワビサビペーソス系かと思って油断してたらどんでん返しされた。やばい書いててまたもアレな感じが…。うわーん。例によって映画のほう(→公式サイト)にはほとんど興味ないふりするが(実際のところはこらえしょうがないだけです)、堤幸彦監督で阿部と中谷なのでミーハー的な根性がふつふつと。
84年から90年の連載ですか。この時期は吉田戦車『伝染るんです』とかホイチョイ『きまぐれなんとやら』とかが調子ぶっこいてた、僕が妙に嫌いな浮かれたスピリッツ最盛期と重なっていて、明らかに本作は時代の空気を読んでないな(笑)。リアルタイムの衝撃ってどうだったんだろう。4コマ形式を生かしたギャグだったのが、後半から過去と現実を行き来して、最後はストーリーマンガとして一気呵成に突き抜ける。wikipedia「4コマ漫画」の項目を読むと、登場人物の関係がさほど変化せず物語が水平方向に枝葉を広げて行くタイプと、時間軸に沿って(ときに遡ったりして)物語が垂直方向に延伸して行くものがあるようで、本作は間違いなく後者。4コマストーリーものが増えていくのはこれ以降だろうか。4コマではないけれど1989年以降にはヤンマガで連載の「ヨシイエ童話」も読んでたなあ。あれとかぶる時期にこんなに濃いマンガを描いていたのか。
(追記)
この、4コマギャグからストーリーへの展開にやられたのは、こうの史代『長い道』(→amazon)に近いものがあると思った。あっ、思えば似ているところがたくさんあるね!
84年から90年の連載ですか。この時期は吉田戦車『伝染るんです』とかホイチョイ『きまぐれなんとやら』とかが調子ぶっこいてた、僕が妙に嫌いな浮かれたスピリッツ最盛期と重なっていて、明らかに本作は時代の空気を読んでないな(笑)。リアルタイムの衝撃ってどうだったんだろう。4コマ形式を生かしたギャグだったのが、後半から過去と現実を行き来して、最後はストーリーマンガとして一気呵成に突き抜ける。wikipedia「4コマ漫画」の項目を読むと、登場人物の関係がさほど変化せず物語が水平方向に枝葉を広げて行くタイプと、時間軸に沿って(ときに遡ったりして)物語が垂直方向に延伸して行くものがあるようで、本作は間違いなく後者。4コマストーリーものが増えていくのはこれ以降だろうか。4コマではないけれど1989年以降にはヤンマガで連載の「ヨシイエ童話」も読んでたなあ。あれとかぶる時期にこんなに濃いマンガを描いていたのか。
(追記)
この、4コマギャグからストーリーへの展開にやられたのは、こうの史代『長い道』(→amazon)に近いものがあると思った。あっ、思えば似ているところがたくさんあるね!
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