よしながふみ「大奥」(→ amazon )を1から3まで一気読み。ユーゾッタさんをはじめ、最新巻が面白いというので、ここのところよしながふみ旋風が脳内で巻き起こっている身としては速攻で飛びついてしまった。いやー、超面白かったー。いろいろ面白いんだけど、まずは、若い男子にだけ伝染する疫病のために男女比がアンバランスになってしまった江戸時代、女性中心の社会が出来上がってしまったという実験的な設定に眼目があるんでしょうね。センス・オブ・ジェンダー賞(→ wikipedia )とかいう初めて耳にする賞を受賞しているようだし(センス・オブ・ワンダーのもじりか)。寺沢武一がセンス・オブ・ワンダーは古典に見出せとしたように、よしながふみは幕藩体制に見出せと。いや違うか。姫である三代将軍家光と還俗坊主の恋物語も萌えるものが(初めて使ったこの単語!)あるが、やっぱり至るところに仕込まれているジェンダーバイアスへのチクリとした一刺しからして、ジェンダーものとして明確に意図されて描かれてるよ、近代文学の人~!よくできてるからこれ。つかこの人慶応の大学院にも進んだ人だったんだ(→ wikipedia )。慶応萌え~。←全然使い方を間違えている。
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